FiiO FH1sにも感じる最近の中華イヤホン『刺さり対策』はよいものか?

どうも、ご無沙汰しております、tamachanです。

本日のレビューはイヤホン1本でございます。


FiiO FH1s
大口径13.6mm ダイナミックドライバーとKnowles製 33518 BAドライバーを搭載

SPEC
・型番:FiiO FH1s
・ドライバー構成:1DD (13.6mm) +1BA型 (Knowles製 33518)
インピーダンス:26Ω
・音圧レベル:106dB
・再生周波数帯域:5Hz~40KHz(この価格帯でこの低音再生範囲は?でこざいます)
・イヤホン端子: 着脱式(2Pin 0.78mm)高純度モノクリスタル・リッツ・ワイヤー付属

バーンインは短めで大丈夫、早めに安定します。ややボーカルが硬いかな?程度。

低音域は5Hzは判りません、最低再生音域は緩く混濁しています、決して褒められるモノではありません。
よって重低音を求めると価格以下でしょう、流石に出て来ません。
このドライバで出せる最低域は緩めですがはっきりブーストが掛かっている音域がありません。
強いて言えば70HZ~60Hz。
なので『ドン!』と言うより弱めの『ダン!』、ドライなドラムアタック向けでそこに混濁した帯域が被さります、重さは有りません。
ただベースラインは出て来ます、ここは大口径13.6mm ダイナミックドライバーの威力でしょう。
でも上質では無いですね、緩めでブレーキ不足。

中音域は凄くニアな音作りです。
聴き込むとボーカルが『やかましい』程です、ボリューム絞りたいくらいに。
この辺りのバランスが残念な作り方。
ここまで厚みを持たせなくても良いのではないか。
この下の中高域に『刺さり対策』を掛けてあるので余計にアンバランス。

その中高域ですが、5KHzから始まり7~8KHzを割としっかりと削っています。
最近の中華に多いしっかりとした『刺さり対策』ですが、Knowles製 33518 BAドライバーも頑張り若干サ行が出て来ます。
カチッとしたシンバルとかキンとしたエレキが寂しい。(笑)
(ボリューム絞ると余計に感じます)

高音域は、少しシャカシャカした感じ。
12KHz付近の山が強めです。
削った分の『差分補正』をしていますが削った量が負けていて不自然です。
こんなにデコボコした聴感のイヤホンは中々ありません(笑)
妙にワイドでボーカルがニア、聴いていて少し気持ち悪い。
大入力には強く無い感じ、ボリューム絞ると何とか聴けそう。

個人的にはintime 碧(SORA)-Light 【2019Edition】を買った方が幸せでしょう。


・まとめ

FiiOのエントリー向けイヤホンかと思いますがDAP以上にイヤホンは正直です。
オープン価格(市場予想価格税別6,600円前後)、その価格に見合うかどうか正直ガッカリです。
FiiOならもう少し『帯域バランス』を考えて来ると思ったのですが。
『ベースとボーカルを聴くイヤホン』を作ってどうするのでしょう?

 

試聴機器:DA-310USB
        XDP-300R+ALO Audio The National Amp
試聴音源:24bit 192KHz tamachan 仕様
        24bit 96Khz Encoded by dBpoweramp Release 17.1