微妙なイヤホンとあるイヤホンの問題について考えるtamachan

どうも、中華探訪が止まらない、tamachanです。
(相変わらずイヤホンを買ってるだけですが)

本日のレビューもイヤホン2本でございます。

 

その1

NF AUDIO NM2
ダイナミックドライバー搭載カナル型イヤホン(シングルユニット)

SPEC
・型番:NF AUDIO NM2
・ドライバー構成:1DDドライバ
インピーダンス:18Ω
・音圧レベル:108dB
・再生周波数帯域:10Hz~40KHz(いかにもハイレゾでこざいます)
・イヤホン端子: 着脱式(CIEM 2Pin 0.78mm) 5NシルバーコートOFCケーブル

バーンインは短めで大丈夫、早めに安定します。やや低音域が緩いかな?程度。

低音域は100Hzと200Hzに緩く山が有るかな?くらい、軽いブースト型。ただし『優秀ではなく価格相応』で重低音を求めると流石に出て来ません。
音自体は緩い事は無いと言うかこのドライバで出せる最低域は緩めですがブーストが掛かっている音域からなだらかに降下していく為『ドン!』と言うより強めの『トン!』、タイトなドラムアタック向けで重さは有りません。
また、ベースラインは出て来ますが迫力にはやや欠けます。

中音域は基本フラットな作りです。
ただ、聴き込むと1KHz辺りに若干の山があります。
ここのエッジの作り込みがやや残念で少し荒れていますが、このメーカーは『刺激的な音』を嫌ってセットアップした形跡がこの上の中高域に表れています。

中高域は3KHzから始まり7~9KHz付近を割としっかりと削っています。
しっかりとした『刺さり対策』です、お陰で『カッチリとした音』には出来ていません。

高音域は、ワイド感は正直少ない。
12KHz付近に少し山を作って削った分の『差分補正』をしていますが削った量が勝っており、そこからの『一伸び』が少ない為音域、音場感共に狭い感じが拭えない。
困った、『決定的に悪くないが、褒める所もない』(笑)
なにか微妙な違和感が全体にある。


・まとめ

このイヤホンに11,520円の価値があるのか正直微妙です。
『微妙』と言う言葉がピッタリのイヤホン。
『解像度』と引き換えに『刺さり対策』を行うとこうなると言う見本にはなるかと思います。
(こんな小細工ではなくてドライバとかハウジングで綺麗な中高域を作れば良かったのに・・・)


その2

intime(アンティーム) 碧(SORA)-Light 【2019Edition】

これ、碧(SORA)-2に若干の問題がありまして、比較の為に購入。
懐に優しい良い子です(笑)

で、SPECですが、
・型番:intime(アンティーム) 碧(SORA)-Light 【2019Edition】
・ドライバー構成:1DD+VST(セラミックスーパーツイーター)
インピーダンス:22Ω
・音圧レベル:102dB、
・再生周波数帯域:20Hz~40KHz(こちらもハイレゾ対応)
・最大入力:不明


このイヤホンは意外と早く音が安定します、碧(SORA)-2の様な『サラウンド感』は発生しません。

バーンインは短くてOK、ドラムの緩さが固まってくれば大丈夫。

まず思ったのは『帯域はニュートラルに近いややウオームな音』でした。
碧(SORA)-2の様に低音を、『ボーカルの為に割り切ってカットする』セットアップはされていません。
本体半分が樹脂成型の為『締まりのない低音に成るのでは?』と危惧していましたが大丈夫でした。
ただ、重低音は苦しいです、ただ低音の出し方が自然なので実用上問題は出ないと思います。
(イヤホンで重低音は苦しいしお疲れ様になると個人的には思います)

ボーカル自体はフラット系で良い感じで、碧(SORA)-2の様に1KHzに一盛り、女性ボーカル向けのセットアップではありません、極めて自然です。
見た目と価格以上でしょう。
逆にボーカル帯域の低い所に少し山があるかな?な感じでソースを選ばないと感じました。

中高域はやや控え目ですが、『ゴッソリ削る』様な小細工は無いので解像度も確保されています。
高音域との接続も違和感が無い。
碧(SORA)-2程『伸びきり感』にこだわっていないので『刺さり』とは無縁で安心して聴けます。
碧(SORA)-2とのすみ分けでこのセッティングなったのか偶然なのか面白い。

碧(SORA)-2にある『ある種の欠陥』も有りません。
大入力にもそこそこついてこれます。


・まとめ

碧(SORA)-Light 【2019Edition】
前回、碧(SORA)-2を『褒めちぎり』ましたが総合力ならこちらの方が出来が良い。

以前にも書きましたが、碧(SORA)-2やセラミックスーパーツイーターを採用した一部のイヤホンに『特定の環境、音源で音像定位が変化する』事を確認しています。
※碧(SORA)-2の場合、クロスオーバーがやや低く、出力が高いのではないかと考察します

碧(SORA)-Light 【2019Edition】にはこの問題が無い、聴いた感じ『いたって普通のイヤホン』です。
この価格帯ではリファレンスたる出来だとお勧め出来ます。

※特定の環境、音源とは、『間接音が多い、エコー成分が多い、ハイエンドまで音圧が高い音源』が該当します。
中華の安いセラミックスーパーツイーターは全滅状態でしょう。


『intime(アンティーム)さんもドライバやVSTをとっかえひっかえしていないでどちらか固定して開発しては?』
今回また考え込んだtamachanでした。


試聴機器:DA-310USB
        XDP-300R+ALO Audio The National Amp
試聴音源:24bit 192KHz tamachan 仕様
        24bit 96Khz Encoded by dBpoweramp Release 17