final A4000の『トランスペアレントな音』を考える

どうも、イヤホン大好きのtamachanでございます。
(家人には『耳は2つしかないだろう』と呆れられています)

本日のレビューは一部で話題のイヤホン1本でございます。


final A4000
完全新設計の6mmφダイナミックドライバーユニット「f-Core DU(エフコアDU)」を
搭載。
「トランスペアレントな音」を追求したイヤホンでございます。
(正直、良くわかりません)
¥15,800 税込

SPEC
・型番:final A4000 【FI-A4DPLDN】
・ドライバー構成:6mmダイナミック型ドライバー(f-Core DU)
インピーダンス:18Ω
・音圧レベル:100dB
・再生周波数帯域:未発表
・イヤホン端子: 着脱式0.78mm2ピンOFCケーブル


バーンインは中高域のにぎやかさが馴染むまで回して下さい。
しっかりと回し欲しい、『ただの中高域イヤホン』で終わってしまいますので。(笑)

 

低音域は端正な音です。
重低音はしっかりと出て来ませんがローエンドまでエッジ感があり必要十分でしょう。
最初は「中高域に対して不足気味か?」と思いましたが音の輪郭がしっかりとしていて
良好です。
6mmの小型ドライバーの反応の良さだと感じました。


中音域はややボーカルの下の帯域が足りない感じ。
フォーカスの良さと分離の良さはよいのですが『肉感的な音』が好きな方には『食い足りない』かも知れません。
センターがしっかりと決まっていて女性ボーカルは快適です。
実に綺麗な音の出し方をします。


中高域ですが、『癖もなく聴き取りやすく粒立ちが良い』音を出しています。
バーンインが十分ならばシングルDD型の自然な分離で聴きやすくいい感じです。
その反面『エネルギー感』は今一つです。
本機に『メタルなエキサイトさ』を求めてはいけません。(笑)


高音域は自然な分離感で細かい音までしっかりと出してきます。
非常に細かい音出しで気持ちが良い。
分解能も結構頑張っています。
立ち上がりと減衰感がいいと思いました。

 

・まとめ

final A4000は『分離感とポジショニング、空間表現』には優れていると感じました。
ただし、『肉感的表現とか実体感がやや乏しい』のが残念なところです。
誤解を恐れずに言うと『小綺麗で端正で無難なだけ』とも言えます。
妙にワイド感が出る訳でもありませんし良い出来であるとは思いますが『中身が詰まった中音域』を提示してくれたら言うことなかったですね。
(これはエージングでどうにかなる点ではないと思います)

そこだけが本機の残念な点でしょう。

 

試聴機器:DA-310USB
       XDP-300R
試聴音源:24bit 192KHz tamachan 仕様
        24bit 96KHz Encoded by dBpoweramp Release 17.2