未完成なピエゾツイータとイヤホンに言いたい事

どうも、中華探訪しています、tamachanです。
(イヤホンを買ってるだけです)

本日のレビューもイヤホン2本でございます。
(しかも同一メーカー、決して手抜きではございません)

その1

LZ HIFI AUDIO LZ-A6mini 片側 1New type piezoelectric+1DD ハイブリッドHIFIイヤホン
圧電素子ですね、intime(アンティーム)さんがやってる奴の仲間です)

SPEC
・型番:LZ HIFI AUDIO LZ-A6mini
・ドライバー構成:1New type piezoelectric+1DDドライバ
インピーダンス:20Ω
・音圧感度:120dB
・再生周波数帯域:15Hz~35KHz
・オマケ:音色調整ノズル3組(笑)

バーンインは長めに、セラミックと言うかピエゾが荒れて聴きずらいですから。
このイヤホン、購入時のセットが『ハイレゾノズル』になっていますが、正直これは勘弁のレベルです。
マニュアルのf特偽りなし、3KHz~7KHz+3db、私の常識では3dbといったら聴感で2倍です。
女性ボーカルは確実に死にます、アナログアンプでも苦しい。
不思議なことにアナログアンプでは『バランスノズル』でも苦しい時があるのですが、DA-310USBだと普通に聴けます。
が、この時点である問題に気が付くのですが。
バランスノズルでは、『やや3KHzがキツイ』くらいで、はっきり言って『大した事のない中音域』です。

高音域は、『ハイレゾノズル』がピエゾの力業で無理やり出してきます。
刺さりますし、『シュッ』と言うピエゾの呼吸音が聴こえます。(笑)

『バランスノズル』では、かなり大人しくなります、ピエゾの呼吸音は時おり微かに聴こえる程度。
ただ、このセットの高音は以前聞いた『白骨イヤホン』に似ていて、『かなり鮮度の低い音』だと思って頂いて間違い有りません。
真ん中に全ての音が密集し過ぎです、非常に窮屈。

忘れていました、『Bass boostノズル』ですが、これでアナログアンプで高音が適正か?で、DA-310USBだとウオームなDDドライバの音が何故か確かにはっきり出てきます。
荒っぽく、出来の良い物ではありませんが。
この手のノズルでは『ハイカット』と言って欲しいものです、こもってます、エッジ感も何もありません。


・まとめ

『ピエゾツィータが荒っぽく扱いきれていない』イヤホンだと思った。

終始3KHz~7KHzのピークとピエゾの呼吸音が気になるイヤホン。
そして、『オーディオ用としては致命的な欠陥』があるイヤホン。

技術、感性、オーディオに必要な事が欠けている。

この後、兄弟機のLZ-A6を聴くわけですが、正直『事前テストでこの欠陥』の存在は承知しています。
そこのまとめで話したいと思います。

これだけは言えます、『買ってはいけない』と。

 

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その2

LZ HIFI AUDIO LZ-A6
問題児の兄。(笑)
これもLZ HIFI AUDIO様は圧電型ピエゾツィータをこちらは『スーパーツィータ』として採用しています。
よせばいいのに。

New type、この言葉は大好きですが。(笑)

で、SPECですが、
・型番:LZ HIFI AUDIO LZ-A6
・ドライバー構成:1DD型、4BA型、1New type piezoelectric supertweeter
以下、マニュアル内に書かれたデータを記します。
インピーダンス:20Ω、LOUD on 45Ω
・音圧感度:110dB、LOUD on 115dB(結論として、この機能は使えないと判断します。中音域が盛り過ぎで不自然)
・再生周波数帯域:10Hz~40KHz(40KHz、見せてもらおうか、New type piezoelectric supertweeterの実力とやらを)
※このイヤホン、『音響フィルターが9組』付属しています、最大で10Hz~40KHz、一番狭いセットで20Hz~20KHz
・最大入力:不明

こちらのイヤホンは意外と早く音が安定します。
ピエゾが荒れて聴きずらい事が無いのはスーパーツィータで『まれにしか機能しない』からかと。
(しかし、この『New type piezoelectric supertweeter』が後々大活躍するのですが)

さて、この問題児の兄ですが、一聴すると『いやけっこうまともじゃないか』と思えます。
ハイレゾノズル』でもなんとか聴けます。
弟が『余りにもNGだったので』驚きましたが、聴き込んでいると評価が難しい。
今回は『バランスノズル』を交換しつつ煮詰めて評価したい。
※出荷時は『バランスノズル』でした、賢明かと思います。

まず、基本あまり変化のない低音域ですが、こちらは『ニュートラル』、熱くも寒くもない無難な作り。
やや濁りっぽいところもありますが良い感じで聴けます。
低いほうへの伸びもそこそこありますが、期待してはいけません。

中音域は若干ですが3KHz~7KHzにピークが残ります、弟程ではないですが。
かえって『女性ボーカルには程よい』と聴こえる気がします。

中高域には若干のエッジの荒れが存在しますが『アクセントレベル』なのでこれは『味として許したい』。

ここからは『音響フィルターごと』書いていきます。

A組:10Hz~40KHzの『バランスノズル』
刺さることは無い、ただなんだろう、『エコーの様な付帯音』が聴こえる音源、場面がある。
そこが気になる。
このセットアップはやや細かい音を拾う傾向があるが、意外とスペックシート程の伸びは感じられない。
素直にハイ落ちして行く。
弟機よりは広がりはある、狭めではあるが。
ボーカルがやや前面に出る時がある。

B組:15Hz~30KHzの『バランスノズル』
中音域に若干ある筈の3KHz~7KHzにピークが殆ど感じられない。
ここまでで一番良い。
不思議だが中高域にあった若干のエッジの荒れの当たりが柔らかくなった。
高音域だが、一段細かくなった感じで『耳に優しい』、『エコーの様な付帯音』は聴き取れない。
素直にハイ落ちして行く感じは良好だ。
弟機よりは広がりはある点は変化はない。
ボーカルポジションに違和感はない。

C組:20Hz~20KHzの『バランスノズル』
低音に変化はあまりないと書きましたが、このセットアップは『低音マシマシ』です。
逆に『高音にあまり変化が無い』ので、ロックやEDM聴く人は良いかも。(笑)
ああいった音源でこのセットアップなら『オーディオ用としては致命的な欠陥』も大丈夫かも知れません。
あ、中音もまた出てきた、不安定だな、このピエゾスーパーツィータ。(怒)
やっぱやめてください。m(__)m


・まとめ

1DD型、4BA型、1New type piezoelectric supertweeter。
そしてオマケに音響ノズル9組(笑)
ドライバてんこ盛りですが、『こんなに載せなくてもこの程度のイヤホン』はあります。
一番いけないのが『New type piezoelectric supertweeter』の悪戯です。
比較的シンプルな録音で、エコーをきかせたボーカル等の音源で『ボーカル定位が変化する』事。
ボーカルが『膨張するように前に出たり戻ったりする』
曲のイントロでもうダメな事もあります。
特に弟機はNG度が非常に高い。
LZ-A6もA組:10Hz~40KHzの『ハイレゾノズル』で確認していますし、C組:20Hz~20KHzの『バランスノズル』でも不自然で音像定位(イヤホンでこれ少し抵抗ありますが)が不安定です。

使用するならB組:15Hz~30KHzの『バランスノズル』がお勧め。
これだけは『副作用が確認出来ませんでした』から。

中国だけとは申しません、『新素材、新技術には基礎研究と研鑽を積んで頂きたい』

扱いにくいのは『スピーカーを試した経験のある様なマニア』しかトライ出来ないのですから。

 

試聴機器:DA-310USB
     XDP-300R+ALO Audio The National Amp
試聴音源:32bit 192KHz tamachan 仕様
     24bit 96Khz Encoded by dBpoweramp Release 17.0