intime 耀(YO)は完成された製品なのか?

どうも、ご無沙汰しておりますtamachanでございます。

本日のレビューはe☆イヤホン14周年記念の数量限定モデル!イヤホン1本でございます。


intime 耀(YO)
1.第三世代「HDSS」搭載
2.第三世代 「VST2」搭載
3.チタン合金+樹脂のハイブリッド筐体
¥15,000 税込

SPEC
・型番:intime 耀 
・ドライバー構成:10mmグラフェンコートダイナミック型ドライバー+第3世代 VST2セラミックツィーター
インピーダンス:22Ω
・音圧レベル:100dB
・再生周波数帯域:20Hz~55kHz ※立派にハイレゾ対応でございます。
・イヤホン端子: 着脱式MMCX

バーンインは低音域の緩さと高音域のワイド感が収まるまで回してあげて下さい。
(それでもワイド感が過剰ですが)


低音域はローエンドに一癖あります。
『沈み込むような低音』に対する色気が散見されますね。
もう少し固めでも良かったのではないでしょうか。


中音域はややボーカルの下の帯域が足りない感じ。
フォーカスは甘め、滲むように聴こえます。
分離の良さはよいのですが複雑なソースの入力ではごちゃっとして聴きずらいかも知れません。
センターがしっかりと決まっておらずボーカルは時々じわっと滲みます。
この『音の滲み』は残念です。


中高域ですが、『聴き取りやすく粒立ちが良い』音を出しています。
この帯域は比較的マトモな鳴らし方に聴こえます。
その反面『エネルギー感』は今一つです。
本機に『メタリックなエキサイトさ』を求めてはいけません。(笑)


高音域は不自然な分離感で細かい音までしっかりと拡散させて出してきます。
VST2セラミックツィーターの使い方が最初は気持ち悪い。
分解能とステージ感との引き換えに広がりが不自然で仕方が無い。
最近はVST2セラミックツィーターの使い方が良くなったと思いましたがこれはいけません。
(バーンインが十分なら何とかなるかな、な感じ)

 

・まとめ

intime 耀は『夏休みの自由研究をメーカーサイドが手直ししたイヤホン』と感じました。
『肉感的とか実態感がやや乏しく、全般的に音が拡散気味』なのが残念なところです。
誤解を恐れずに言うと『妙な色気の低音とサラウンド感のある高音域』とも言えます。
第3世代 VST2セラミックツィーターが今回は音を支配しすぎと感じます。


そこだけが本機の残念な点でしょう。

下取り価格8,000円が正当な評価だと思います。

 

試聴機器:DA-310USB
        XDP-300R
試聴音源:24bit 192KHz tamachan 仕様
        24bit 96KHz Encoded by dBpoweramp Release 17.4

 

final A4000の『トランスペアレントな音』を考える

どうも、イヤホン大好きのtamachanでございます。
(家人には『耳は2つしかないだろう』と呆れられています)

本日のレビューは一部で話題のイヤホン1本でございます。


final A4000
完全新設計の6mmφダイナミックドライバーユニット「f-Core DU(エフコアDU)」を
搭載。
「トランスペアレントな音」を追求したイヤホンでございます。
(正直、良くわかりません)
¥15,800 税込

SPEC
・型番:final A4000 【FI-A4DPLDN】
・ドライバー構成:6mmダイナミック型ドライバー(f-Core DU)
インピーダンス:18Ω
・音圧レベル:100dB
・再生周波数帯域:未発表
・イヤホン端子: 着脱式0.78mm2ピンOFCケーブル


バーンインは中高域のにぎやかさが馴染むまで回して下さい。
しっかりと回し欲しい、『ただの中高域イヤホン』で終わってしまいますので。(笑)

 

低音域は端正な音です。
重低音はしっかりと出て来ませんがローエンドまでエッジ感があり必要十分でしょう。
最初は「中高域に対して不足気味か?」と思いましたが音の輪郭がしっかりとしていて
良好です。
6mmの小型ドライバーの反応の良さだと感じました。


中音域はややボーカルの下の帯域が足りない感じ。
フォーカスの良さと分離の良さはよいのですが『肉感的な音』が好きな方には『食い足りない』かも知れません。
センターがしっかりと決まっていて女性ボーカルは快適です。
実に綺麗な音の出し方をします。


中高域ですが、『癖もなく聴き取りやすく粒立ちが良い』音を出しています。
バーンインが十分ならばシングルDD型の自然な分離で聴きやすくいい感じです。
その反面『エネルギー感』は今一つです。
本機に『メタルなエキサイトさ』を求めてはいけません。(笑)


高音域は自然な分離感で細かい音までしっかりと出してきます。
非常に細かい音出しで気持ちが良い。
分解能も結構頑張っています。
立ち上がりと減衰感がいいと思いました。

 

・まとめ

final A4000は『分離感とポジショニング、空間表現』には優れていると感じました。
ただし、『肉感的表現とか実体感がやや乏しい』のが残念なところです。
誤解を恐れずに言うと『小綺麗で端正で無難なだけ』とも言えます。
妙にワイド感が出る訳でもありませんし良い出来であるとは思いますが『中身が詰まった中音域』を提示してくれたら言うことなかったですね。
(これはエージングでどうにかなる点ではないと思います)

そこだけが本機の残念な点でしょう。

 

試聴機器:DA-310USB
       XDP-300R
試聴音源:24bit 192KHz tamachan 仕様
        24bit 96KHz Encoded by dBpoweramp Release 17.2

SHANLINGはハイエンドに『何を』求めたのか?

どうも、なんとか更新のtamachanでございます。

本日のレビューはハイエンドイヤホン1本でございます。


SHANLING ME700
10mmのゴールドコーティングダイナミック型ドライバー+4BA型ドライバー
パッケージが小型のヘッドホン並みにデカい!
現在のSHANLING最高級イヤホンでございます。
※¥60,486円(税込・当時)、現在価格¥59,976円、ハイエンドモデル。

SPEC
・型番:SHANLING ME700
・ドライバー構成:10mmゴールドコーティングダイナミック型ドライバー+4BA型
 ドライバー
インピーダンス:18Ω
・音圧レベル:106dB
・再生周波数帯域:20Hz~40KHz(ハイレゾ仕様でこざいます)
・イヤホン端子: 着脱式(MMCX)銀メッキ高純度OFCケーブル及び各種プラグ
 アダプター付属


バーンインは低音域の緩さが少しましになるまで、BA型ドライバーの粗さが取れるまで回して下さい。
(この緩い低音が問題なのですが......)

 


低音域はとにかく多くて緩め。
ただし重低音はドカンと出て来ませんがとにかくボリュームとして過剰です。
解像感も正直褒められたモノではありません。
典型的な『中華の低音』にカテゴライズして良いかと。
ゴールドコーティングって音響的に意味ありますか?

中音域はややウオームで肉感的な音作り。
低音もそうなのですがややピントが甘くボケて聴こえます。
バランス的にはフラットなのですが低音域に侵食されると言うか。
ME500の鮮烈なフラットさとは全く違います。

中高域ですが、『解像度をそこそこ維持しながら刺激音を細分化』しています。
ME500の反省でしょうか、聴きやすく扱いやすいです
その為、カチッとした音ではありませんが。

高音域は優しく快適。(笑)
ややワイド感がありますがサラリとした音です。
分解能もそこそこ頑張っています。
細かく柔らかく出すチューニングはME500のこれまた反省でしょうか。
『反省し過ぎ』の気も。
あの切れ味を放棄して得たモノとしては余りにも少なすぎ。

全体としてこんなに『ボケボケで軟弱者』な音でハイエンド、理解に苦しみます。

 

・まとめ

SHANLING ME500の上級機と言う事で楽しみにしておりましたが、『ボケボケで軟弱者』な音で泣きました。
ME500とはサウンドデザイナーが絶対に違う。
10mmゴールドコーティングダイナミック型ドライバーが全てを『破壊』しています。
あの切れ味、澄み切った見通しの良さ、全てが存在していません。
ただただ重苦しい低音域が支配して致命的ではない中高域以上まで干渉する。
はっきり言って『下品』です。

重くないME500を作って頂きたかった。

これはお勧め出来ません。

 

試聴機器:DA-310USB
          XDP-300R
試聴音源:24bit 192KHz tamachan 仕様
          24bit 96KHz Encoded by dBpoweramp Release 17.2

シンガポールのメーカーAAWは中華以上か?

どうも、久しぶり更新のtamachanでございます。

本日のレビューはイヤホン1本でございます。


AAW A3H+(Universal Fit)
ノズルレス・オープンベント・アーマチュアドライバー(NOVA)と言うAAW独自のドライバを搭載しています。
シンガポールのメーカーで高級機種がメインかと記憶しています。
※¥24,500円(税込)、私には高こう御座いました。

SPEC
・型番:AAW A3H+(Universal Fit)
・ドライバー構成:1グラフェン・ダイナミック型ドライバ +1BA型+NOVA型
インピーダンス:120Ω
・音圧レベル:105dB
・再生周波数帯域:10Hz~40KHz(ハイレゾ仕様でこざいます)
・イヤホン端子: 着脱式(2Pin 0.78mm)銀メッキ高純度OFCケーブル付属

バーンインは高音域ドライバーの粗さが取れるまで少し多めに回して下さい。
(最低40分前後、シャカシャカ感が落ち着く迄)

低音域は程よい重さで最低再生音域迄は結構頑張ってくれます。
ただし重低音はドカンと出て来ませんが片鱗は見えます。
解像感は良好だと思います、大きめのドライバではないと思いますのでかえって好結果ではないかと。
レスポンス重視で張りがある。

中音域は自然な音作り。
まさにフラットな音の出し方です。
ボーカルに男女の得意、不得意が無く快適に聴けます。

中高域ですが、『解像度を維持しながら刺激音を細分化』しています。
単なる『刺さり対策』ではなく音作りの範囲でしょう。
カチッとした音でエネルギー感も生きている。

高音域は鳴らし込んでやらないと少々刺さる位ですがバーンインが十分なら丁度良く快適。(笑)
妙なワイド感もありませんし段付き感も無し。
分解能も頑張っています。
細かく柔らかく出すチューニングはよろしいかと思います。


・まとめ

シンガポールのメーカーと言う事で楽しみにしておりましたが、ニュートラルな音出しで好印象。
高級機メーカーらしい手堅い音作り。
中華のマルチドライバより出来は間違いなく良いです。
tamachanにはこの辺りのレベルで十分です、上級機は手が出ません。(笑)
この下位機種が有る筈ですのでそちらも販売して欲しいものです。


試聴機器:DA-310USB
          XDP-300R+ALO Audio The National Amp
試聴音源:24bit 192KHz tamachan 仕様
        24bit 96KHz Encoded by dBpoweramp Release 17.1

 

ほろ酔いTipsyは真面目なメーカーだった!

どうも、ご無沙汰しております、tamachanです。

本日のレビューはイヤホン1本でございます。


Tipsy Dunmer Pro
9.2mmダイナミックドライバーと2BAドライバーを搭載

SPEC
・型番:Tipsy Dunmer Pro
・ドライバー構成:1DD (9.2mm) +2BA型
インピーダンス:16Ω
・音圧レベル:105dB
・再生周波数帯域:20Hz~20KHz(この低音再生範囲は現実的でこざいます)
・イヤホン端子: 着脱式(2Pin 0.78mm)高純度OFCケーブル付属

バーンインはDD型の固さが取れて付帯音が取れるまで、BA型ドライバーの粗さが取れるまで少し多めに回して下さい。
(最低40分前後は必要かと思いました)

低音域はほんの少し重めで最低再生音域迄は結構頑張ってくれます。
ただし重低音を求めるとSPEC通りで、流石にドカンと出て来ません。
解像感は良好だと思います、大きめのドライバではないのがかえって幸いだと思います。
ドラムとベース帯域の分離も価格を考えると良く出来ているのではないかと。
レスポンス重視で反応が早い。

中音域は自然な音作りです。
聴き込むとボーカルの下の部分がやや痩せている。
この辺りのバランスが少し残念でボーカルに『肉感的な音作り』を求めると少し物足りない。
反面、女性ボーカルはすっきりしポジションも自然で気持ちがいい。
嫌な引っ掛かりは無いので抜けの良さとのトレードオフと考えれば認めても良いでしょう。

中高域ですが、『勇気をもって解像度を維持して』います。
最近の中華に多いしっかりとした『刺さり対策』が、このイヤホンには殆ど感じられない。
カチッとしたシンバルとかキンとしたエレキが生きている。
エッジも丸くなくME500以来、久しぶりに感心しました。

高音域も鳴らし込んでやらないと刺さる位攻め込んでいます。(笑)
変な小細工をしていないので妙なワイド感もありません。
分解能も価格を考えればME500には及びませんが頑張っています。
名ばかりの2BA型ドライバー搭載イヤホンではありません。

ミニME500と思ってもらえば良いかと思いました。


・まとめ

日本価格25,900円(税込)、本国では現在20,468円、性能を考えれば妥当です。
感動までは行きませんが驚きました。
同じTipsyのBlue Auroraが『手堅い音作り』だったのでこちらも購入しましたが『小細工無しの音作り』も出来るのかと。
(綺麗な外観だけで意味のない2BA型ドライバー搭載イヤホンとはえらい違いです)

『刺さらない聴きやすいだけのイヤホン』に飽きた方は是非買ってみて欲しい。

 

試聴機器:DA-310USB
        XDP-300R+ALO Audio The National Amp
試聴音源:24bit 192KHz tamachan 仕様
        24bit 96Khz Encoded by dBpoweramp Release 17.1

JPRiDEは日本のプライドを背負って立てるのか?

どうも、tamachanです。

本日のレビューはイヤホン2本でございます。

その1

JPRiDE 1980 BLUE MOON
10.2mm径DD型ドライバー(同軸2WAY)+1BA型ドライバー搭載カナル型イヤホン

SPEC
・型番:1980 BLUE MOON
・ドライバー構成:1DDドライバー(同軸2WAY)+1BA型ドライバー
インピーダンス:9Ω(アンプに厳しいです)
・音圧レベル:93dB(アンプに厳しいです)
・再生周波数帯域:20Hz~40KHz(ハイレゾでこざいます)
・最大入力:5mW
・イヤホン端子: 着脱式(MMCX) 4N OFCシルバーコーティングケーブル


バーンインは短めで大丈夫、低音が締まって高音域が大人しくなればOK、ただし使い方にコツがいります。
ガッツリ入力してやって下さい。
音圧レベルが93dBと低めの為アンプに出力を要求します

低音域はマニアが好きな『沈み込む低音』をよく研究していると思います。
よくぞここまで伸ばしたものだと感心します。
量が絶妙で低音モンスターではありません。
ただし最低再生周波数を意識し過ぎかドラムのアタックにやや力強さが足りない。
対応としても大入力が必要ですがその場合中音域、中高域に若干のしわ寄せが生じます。
そして長時間の試聴はやはり苦しくなります。(苦笑)

中音域は基本フラットな作りです。
ただ、聴き込むと1KHz辺りに若干の山があります。
ここのエッジの作り込みが面白くやや『艶っぽい』、ただし『色気』までは成長していません。
大入力すると『艶っぽさ』が霧散します、そこが残念。

中高域は殆ど削らず素直に出してきて良好、解像度を犠牲にしていません。
しかし、ここの帯域も大入力にやや飽和気味になるので加減が難しい。
ここをターゲットに入力を加減すると良いでしょう。

高音域は、ワイド感が上手くセットされています。
中音域との位置も違和感がありません。
10KHz付近に少し山があると思いますが細かく処理されており刺さりません。
セットアップは上手い(笑)
でもね・・・


・まとめ

ハイエンドなので価格にこだわらず厳しく。
このイヤホン16,800円で5万円~10万円の価値があるのか正直微妙です。
音決めは結構マトモです、素人としては。
でも残念ですがこのイヤホンには決定的な『感動が無い』んですよ。
『ああこれは良い・・・』とか『こんな表現が出来るのか?』とかが無い。
16,800円で良くやったね、低音に変な色気があるけど破綻させずに『良くやりました』が正直なところ。
最初感じた『悪くないけど面白いイヤホン』から別の何かをリスナーに提供出来る様になったら良くなると思います。

そうそう、決して『モニター系』ではありませよ?
メーカーのチャートでは全てがニュートラルでしたがそんな事はありません。
やはり音決めは専門家が良いと思いますよ。


その2

Kinera IDUN
1DD型ドライバー+2BA型ドライバー
見た目は高そうです、ゴージャス(笑)

SPECですが、
・型番:Kinera IDUN
・ドライバー構成:1DD(7mm)+2BA型ドライバー
インピーダンス:32Ω
・音圧レベル:112dB、
・再生周波数帯域:20Hz~20KHz(こちらは普通のイヤホン)
・最大入力:不明


バーンインは短くてOK、ドラムの緩さが固まってくれば大丈夫。
(それでも緩いですけどね)

まず思ったのは『ややウオームな音で抜けが悪いなぁ』でした。
低音を出してくるのは良いですがとにかく緩い。
ベース帯域までお団子。
重低音は苦しいです、ただ良く聴こえる低音の出し方が大味なので聞き苦しい。
ゴリゴリしてます。

ボーカル自体はフラット系で下の方は厚め、上の方はやや線が細い。
旨味成分が少ない、『素麺』みたいな音。

中高域はやや控え目、こちらもカッチリしていません。
刺激は無いのですが細かい音を整理し過ぎ。
そのかわり高音域との接続には違和感がありません。

高音域ですが、2BA型ドライバーなのに凄い地味な高音域。
ここまで地味にセットアップしたら刺さる事は有りません、最近多いなこう言った『刺さらないセットアップ』
(でもドライバの呼吸音は聞えます、シューシューと)
広がりは無く全てが狭い。
これは退屈なイヤホンでしょう。


・まとめ

JPRiDE 1980 BLUE MOONの音決めが上手すぎ、と言うか此方の出来が悪すぎ。
恐らく中低音域がマシマシだと思いますが抜けが悪すぎる。
これで17,917円は高いと思います、流石に。
聴いてて辛くなってきた。
いくら外観がカッコよくてもね。

中華らしいなぁ。(笑)


試聴機器:DA-310USB
        XDP-300R+ALO Audio The National Amp
試聴音源:24bit 192KHz tamachan 仕様
        24bit 96Khz Encoded by dBpoweramp Release 17.1

FiiO FH1sにも感じる最近の中華イヤホン『刺さり対策』はよいものか?

どうも、ご無沙汰しております、tamachanです。

本日のレビューはイヤホン1本でございます。


FiiO FH1s
大口径13.6mm ダイナミックドライバーとKnowles製 33518 BAドライバーを搭載

SPEC
・型番:FiiO FH1s
・ドライバー構成:1DD (13.6mm) +1BA型 (Knowles製 33518)
インピーダンス:26Ω
・音圧レベル:106dB
・再生周波数帯域:5Hz~40KHz(この価格帯でこの低音再生範囲は?でこざいます)
・イヤホン端子: 着脱式(2Pin 0.78mm)高純度モノクリスタル・リッツ・ワイヤー付属

バーンインは短めで大丈夫、早めに安定します。ややボーカルが硬いかな?程度。

低音域は5Hzは判りません、最低再生音域は緩く混濁しています、決して褒められるモノではありません。
よって重低音を求めると価格以下でしょう、流石に出て来ません。
このドライバで出せる最低域は緩めですがはっきりブーストが掛かっている音域がありません。
強いて言えば70HZ~60Hz。
なので『ドン!』と言うより弱めの『ダン!』、ドライなドラムアタック向けでそこに混濁した帯域が被さります、重さは有りません。
ただベースラインは出て来ます、ここは大口径13.6mm ダイナミックドライバーの威力でしょう。
でも上質では無いですね、緩めでブレーキ不足。

中音域は凄くニアな音作りです。
聴き込むとボーカルが『やかましい』程です、ボリューム絞りたいくらいに。
この辺りのバランスが残念な作り方。
ここまで厚みを持たせなくても良いのではないか。
この下の中高域に『刺さり対策』を掛けてあるので余計にアンバランス。

その中高域ですが、5KHzから始まり7~8KHzを割としっかりと削っています。
最近の中華に多いしっかりとした『刺さり対策』ですが、Knowles製 33518 BAドライバーも頑張り若干サ行が出て来ます。
カチッとしたシンバルとかキンとしたエレキが寂しい。(笑)
(ボリューム絞ると余計に感じます)

高音域は、少しシャカシャカした感じ。
12KHz付近の山が強めです。
削った分の『差分補正』をしていますが削った量が負けていて不自然です。
こんなにデコボコした聴感のイヤホンは中々ありません(笑)
妙にワイドでボーカルがニア、聴いていて少し気持ち悪い。
大入力には強く無い感じ、ボリューム絞ると何とか聴けそう。

個人的にはintime 碧(SORA)-Light 【2019Edition】を買った方が幸せでしょう。


・まとめ

FiiOのエントリー向けイヤホンかと思いますがDAP以上にイヤホンは正直です。
オープン価格(市場予想価格税別6,600円前後)、その価格に見合うかどうか正直ガッカリです。
FiiOならもう少し『帯域バランス』を考えて来ると思ったのですが。
『ベースとボーカルを聴くイヤホン』を作ってどうするのでしょう?

 

試聴機器:DA-310USB
        XDP-300R+ALO Audio The National Amp
試聴音源:24bit 192KHz tamachan 仕様
        24bit 96Khz Encoded by dBpoweramp Release 17.1